運命は遺伝するのでしょうか?と良く聞かれます。
確かに、ご両親様が離婚されていると、ご自身も離婚されてしまったり・・・
娘がいきなり同棲してしまって驚く親に聞いてみると、自分達も親の反対を押し切って結婚していたり…など
遺伝子の遺伝と同じように運命も遺伝しているような話を耳にすることが良くあります。
運命は遺伝するのか、少し考察してみましょう。
運命の遺伝は最大15代続く
私は清水南穂先生から、高尾先生のお話として、運命の遺伝は最大15代続くと学びました。統計をとったのが昔の時代なので、人生を50年とみるならば、600年位続くことになりますね。
短くて3代、150年間なのだそうです。
悪い運命だけではなく、良い運命も遺伝します。
15代、3代というと、親というより先祖が持ったものを子供が受け継いでいくようで、どうやら運命も遺伝子と同じように遺伝していくようです。
それでは、親が早逝したから、自分も永く生きられないのではないかと心配になりますよね。
心配しなくて大丈夫、人間の運に実運と虚運があるのです。
実運と虚運
実運とは、生まれもった運命です。虚運はその人の生き方や環境によって生まれる運命です。
実運が60% 虚運が40%の割合で遺伝していくと言われています。
つまり、家系から引き継ぐ運命は、60%遺伝しますが、40%は置かれた環境によって生じます。
そのためカウンセラーは、鑑定書以外にその方の環境を参考にしながら解析していかないと、正しい答えを導くことは出来ません。
《親が早逝しているから自分も永く生きられないのではないか…事実、自分も病を抱えており、今後の健康が心配だ》というような質問はよくあります。
私は、親の時代と今の時代は医学のレベルは違いますから、関係ありません。と言い切ります。
医療の環境が違うからです。
昔は結核で亡くなられた方がいらっしゃいましたが、今はそのような方はいらっしゃいません。
もし心配なら、生活改善をすることで虚運を整えて下さいとお願いします。
論理的に説明して、安心させることも私達の役割です。
天中殺からの考察
ある経営者の夫婦に3人の男の子がいて、その子達が全員子丑天中殺だとします。つまり初代運であり、この夫婦は子供に家業を継がせることが出来ません。
ご夫婦はどうにかして息子たちの誰かに継がせようとします。
しかし継がせようとすればする程、子供達との距離は生じ、又親の言うことを聞こうとすると、本人達の運勢が落ちて行きます。
例えば、この経営者はどうだったかというと、親の仕事を継がず、自分独りの力で会社をそこまで大きくして成功させました。
つまり、本人も子丑天中殺・辰巳天中殺・戌亥天中殺など、継承運ではなかったから成功しています。本人が親の事業を継がずに自力で頑張ったからこそ、成功している場合は、これはあなたと同じ運命が遺伝しているからですよと伝えます。
しかし、経営者は先代から事業継承をしてきた何代目の場合もあります。
それで成功しているのですから、恐らく寅卯天中殺・申酉天中殺又は午未天中殺であると推測します。
ちなみに、多くの経営者が自分の事業が成功しているから、息子に引継ごうと思います。勿論中には上手くいかないから息子に手伝って欲しいと願う経営者もいますが、それは我欲になり息子に選択権があると説明します。
継承運の中でも午未天中殺であれば、これは自分の代で終わりとなる運なので、これは自分が原因だと捉えます。
問題は、寅卯天中殺・申酉天中殺で息子たちが子丑天中殺である場合です。
自らは2代目・3代目運なので、どうにかして息子たちに次を継がせたいと願います。
この場合、父親の運命は息子に遺伝しているとは言いません。
しかし、これは自分ではなく先祖の誰かの運勢が遺伝していると捉えるのです。先程、永くて15代、短くて3代と言いましたよね。
つまり、親の運命ではなく先祖の誰かの運命が順繰りに廻ってきているのです。
先祖代々の家を継承すべき家系に、子丑天中殺の男子ばかりが誕生したということは、自分と親との関係、親と祖父との関係、祖父と曽祖父との関係のどこかに何かの矛盾があったと捉えます。
又はその事業そのものが、環境に合わせて発展させるべき時期であり、ここらへんで切り替えなさいというメッセージではありませんかと伝えます。
息子さん方は、新たな時代の新たな事業を興すべく運命なのでしょうと説明します。
私は運勢学とはこのように論理的に捉え、前向きに考えるスキルであると思っています。
最後に、運命は遺伝すると高尾先生は仰っていらしたそうです。
遺伝子のリレーと同じように、運命は遺伝しながら廻座します。
これは古代からの統計学で、そのようなデータが帰納法で導き出されたのかと思いますが、自分の運命学15代前の先祖の運命と結び付けられていると思うと、ロマンを感じます。
そして私自身の生き方が、何世代も先の子孫に影響すると思うと、責任も感じます。
私は算命学とはそんな人の気持ちを楽にしてくれる学問なのだと感じています。
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